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KDDIとKDDI総合研究所、災害救助向け「ドローン基地局」を用いた携帯電話位置推定技術を開発
投稿日 2019年3月1日 21:30:59 (ニュース)
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自然災害発生時において、倒壊した家屋や瓦礫などの中にいる被災者の捜索に、携帯電話の位置情報を活用すると、被災者の迅速な発見につなげることができるという。一方で、携帯電話の位置情報を収集するためには、携帯電話の事前の認証処理(※1)が必要となるため、携帯電話の契約者を予め特定する必要がある。自然災害時には、一般的に被災者の特定が困難なため、携帯電話の位置情報を収集することができず、被災者の早期発見に役立てることができないという課題があった。
このような中、KDDI株式会社と株式会社KDDI総合研究所は、災害発生時の迅速な救助活動に貢献するため、「無人航空機型基地局(以下、ドローン基地局)」を用いた携帯電話位置推定技術を開発し、携帯電話捜索の実証実験を行った。
ドローン基地局とは、ドローンに簡易版の携帯電話基地局システム(無線設備・モバイルコア設備)を搭載し、車載型基地局車等が到達できないエリアでも、ドローン単独で携帯電話のエリアを構築し、携帯電話の一部の機能を提供することが可能な基地局だ。
今回開発された携帯電話位置推定技術は、携帯電話のエリア外で、ドローン基地局による携帯電話からの信号(LTEもしくはWi-Fiを利用)を捕捉し、携帯電話の位置を推定する技術である。
同実証実験では、被災エリア一帯にWi-Fi通信システム (Wi-Fiアクセスポイント・ロケーションサーバ) を搭載したドローン基地局を飛行させ、携帯電話のWi-Fi機能を使用し、携帯電話(LTE)から信号を受けるたびにドローンの位置を記録する。同一の携帯電話から複数の信号を受ける(※2)ことで、携帯電話のおおよその位置を推定することができる。
これにより、災害時などで被災者の特定ができない状況(※3)においても、被災者が所持する携帯電話の位置を推定し、捜索活動を支援することができる。
なお、同事業は、総務省より技術試験事務「移動型の携帯電話用災害対策無線通信システムに関する調査検討」として受託して、得られた知見を基に技術開発を実施している。
※1 認証処理は、携帯電話が接続処理を行う際、携帯電話利用者と通信事業者の間に互の契約があることを確認しあう手段で、携帯電話毎に異なる認証鍵を用いて処理を行う。
※2 携帯電話は、認証処理が成功しない(認証鍵を特定できない)場合、複数回の接続処理を試みようとする。
※3 大規模災害などの災害発生初期の段階では、災害エリアの基地局も被害を受けることが想定され、一般的には行方不明者の特定に有効な携帯電話の位置を特定することができない。
Source: IoTニュース
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